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6月25日の詩 一多Ψ制

一多Ψ制(いったぷさいせい)…1に対してたくさんのΨを用意して対抗する制度。Ψは多ければ多いほど良いが、コストカットのためにたった2つか、せいぜい3つのΨしか用意されていない企業も多い。(例外的に、味の素や任天堂が10を超えるΨを保有していることを示唆する研究が複数報告されている)

Ψ数理論はひとりの人間にもその計算を適用できるが、その際は一般的で直感的な量にならず、もはや人に対しては意味がない指標と考えられていた。しかし、ワイルド・ジョーンズによってΨ数をあらゆる物理的実態に計算可能であることが示され、状況は一変する。

さらに近年、ある生物学者の発見から人間のΨ数が25-9次元宇宙から4次元宇宙への射影写像の種数と近似的な関係にあることを発見した。これは倫理的にあまりにも重大な発見だったため発見そのものが秘匿されたが、以降も極秘裏に研究が進められた。マイナンバー制度にもΨ数理論が応用されている。

より重大な事実として、立川・藤原・アーフェンによって発見されたTAFの定理がある。これはΨ数における弱い運命論を導き、Ψ数理論に携わる全ての政令下研究員を驚嘆させた。この定理は、任意のΨ計算可能な集合に対して、少なくとも一つはその集合のΨ数を変更しない非自明な変換があることを主張する。

Ψはダークマターを除くあらゆる物理的実態に対して計算可能であるために、要するにこの定理は、おおざっぱには「想像できるあらゆるものの集まりに対して、その集合に特有の量と変換が存在する」ことを意味する。TAFの定理によって、政府は次第にΨ数理論を秘匿することができなくなっていった。

TAFの定理を人間全体の集合に適用することで、人間に対する運命論の存在まで証明されるからであり、それは先の生物学者の発見に他ならないからである。

事実として、ある条件下では強い運命論が証明されるとゲーリンが発表した。これは弱い運命論の成立に加え、各集合における非自明な変換があらゆる集合に対してグローバルに定義されることを主張する。すなわち完全な決定論の成立であり、ビッグバンからすべてが仕組まれていたことを意味する。

ところが強い運命論はΨ数の計算不可能性を導出するため、これは明らかに矛盾である。ゲーリンの主張の真意は、従って、「ある条件」が同時には成立しないということであった。結論から言えば、ゲーリンによって単一宇宙理論が棄却され、宇宙が複数あることが示された。

この驚異的な結論から、ダークマターにΨ数が計算できなかった理由を、その発生源が宇宙間の相互作用であると理解する理論が生まれた。これはハーヴェイ・サチオカらによって定式化され、有限宇宙全体に及ぶ弱い運命論が再び証明された。この結果は直ちに自然数無限個連結宇宙モデルに適用された。

これらの結論は実数無限個連結宇宙モデルには本質的に適用できないことが知られているが、他のあらゆる方法で否定的にも肯定的にも証明されておらず、実数無限宇宙が弱い運命論を持つかどうかは未解決である。

実数無限宇宙が問題になる理由は、その多さによる。ハーヴェイとサチオカは自然数無限連結宇宙に弱い運命論を導入したが、単一宇宙でここから強い運命論が導かれたのと同様に、自然数無限連結宇宙も強い運命論を持つことが示せるのだ。これは再び矛盾するから、宇宙は自然数無限個では済まないのだ。