いすきですのブログ

いすきですのブログです。詩人になったので詩を書くブログを作りました。よろしくお願いします。メールアドレス→isuki.poem@gmail.com Twitter→@isuki_poem note→https://note.mu/isukidesu

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月31日の詩 激ヤバ人生

あの日きみを救った街が炎の下に消えてゆく。かげろうだけをそこへ残してゆらゆら、悲しみになった思い出すべてが風に乗って消えてゆく。 一人で君はこれから生きて助けもなしに歩いて行け。とてもあつい炎の雨をたった一人で進んで行け。

5月30日の詩 雨の日のバイバイ

右のポケットに気持ちを隠して、 ぽろぽろ降ってる雨の中、 そっと僕は表に出た。 本当に、 歩くほどに気がかりで、 どんなことにも感動しないし、 踏みしめるほど違和感だ。 まだ答えは知らないが、 こんなものならおかしいと思う。 美しさが全く欠けてしま…

5月29日の詩 忘却と真理

なにか食べたい。なんでもいいが、美味しいものがいい。だが実際は、食べるかわりに、私は眠るのだ。また反対に、多くの場合、少しでもいいから眠りたいときでさえ、私は起きて、食べはじめないといけなくなる。 さて、全くもって同じ調子で、彼はといえば、…

5月28日の詩

『君は地獄から...... があれほどショッキングだったことを思い出した。 あれが運命的になってしまったらしい。 反対に考えると、なぜ僕は一人だったのだろう。 周りを見渡す勇気がなかったか、人の心に踏み込む自信がなかったのだろうか。

5月27日の詩

バックアップをとったから端末の全部のデータを消した。すると次の瞬間、バックアップまでとったこれらのデータが不意に全部どうでも良くなってしまった。 ぽたぽたの雨に傘も持たずに歩く夕方4時の雲の下の男。学校が終わったあとみたいな子供の声。

5月26日の詩 月

絶叫のような月の感覚 あの日のことを思い出させて 空へ何もを浮かばせる 近づけばなお危険極まる夜の心臓 自由が彼の恐れになる あの明瞭なる共鳴する月の感覚

5月25日の詩 計算

べっとりと血糊のような暗闇に、 落としたペンが沈んでゆく。 ああ、これでもう僕は、 何も書くことができなくなったな。 公園のベンチに寝っ転がって僕は、 計算の続きのことを考えていた。 (紙もペンもなく、あれを終わらせられるだろうか。) 故郷の夕日…

5月24日の詩 天使の雨

天使たちがザアザアと 雨に降られて笑い合う ただそれだけの真夜中に 僕は一人で眠るだろう 一人だけの夢の中には明日への恐怖が姿を隠して祈ることもできないままただうなされるだけの夜だろう そんな夜もしょうがないね 天使が雨に歌うなら

5月23日の詩 ポケットプレビュー

ひとつひとつは簡単で、大したことないことだとしても、時に結果が大変複雑になりもする。 ひとつひとつのステップが、どんな結果を導くか、自明に思えても丁寧に見たほうがいい。 「風が吹けば」と言うけれど、簡単な因果が意外な結果を生むという以外に、…

5月22日の詩2 命のジオラマ2

去り難き、僕。 命のジオラマ。 割れたガラスの破片がいま、 また寄り添って水になり、 この星の、 全ての人の、 涙を受けて海になる。 青く、深い、海になる。 それが命のジオラマだ。 枯れた言葉を風が融かして、 心はもうすぐ空になる。 嘘と眠りが大気を…

5月22日の詩 空の色

我々は、山を森の緑や土の色だと思っているが、空気の中に隠れた山は空と同じ色になる。遠くの山を見渡せば、空と同じでうっすら青い。 空の色とは空気の色と言ってよく、つまり空っぽの色なのだ。この星の大きな力が空のうつわを空で満たす。

5月21日の詩 命のジオラマ1

今日は命のジオラマってテーマで絶対に最高の詩を書くぜ!と思ったのですが、馬鹿みてえに肩に力が入ってしまった結果、最低の詩に向かって爆進してしまいました。 これ以上行くと、本当に僕の中で命のジオラマは最悪の地獄に落ちるな、と思い、今日は適当な…

5月20日の詩 パターン

バタンと言ってドアが閉まってシートベルトを引っ張って、少しするとカチッと鳴る。 車の記憶だ。特に、車に乗るときの記憶だ。 決まりきったパターンだからその気じゃなくても覚えてしまう、なんてことない車の記憶。 この手のやつがたくさんある。俺が一番…

5月19日の詩 砂漠のお仕事

砂漠にサボテンを植える仕事をしている。そっちのほうが砂漠らしくて観光客にうけるといって、地方自治体が立案し、下請けの下請けとしてやっている。昨日は4457本植えたが、まだまだ作業は終わりそうにない。それにしても広いなあ。見渡す限り地平の果てま…

5月18日の詩 理想のお別れ

さようなら、さようなら、さようならを歌って笑おう。ドラムとギターはあてがある。僕は歌声は最悪だけど、盛り上げるためのやつなら自信がある。それでさよならと歌って、ある人は自転車にまたがって、また別のやつは颯爽と走り出したり、とにかく、そこで…

5月17日の詩 捨てること

多分すべて君には要らないものだ。これら全ては僕にとってだけ大切だ。 これらのものは君には要らない。かわりに、君は君に本当に必要なものを持たなくてはならない。 というより、君は君に本当に必要なもの以外を捨てなくてはならない。 (たぶん君は捨てら…

5月16日の詩 青く明るい思い出

青く、青く、真っ青に、 影の中へ、 影の中に立ってる僕へ、 光が、 光が溢れて届く。 影の中へと回り込んで、 僕のところへ届いてくる。 青い、青い、青い、光。 風が吹いて、風が吹いて、風が吹いて、 何も思い出せなくなる。 光がまっすぐ差し込んで、 他…

5月15日の詩 花と記憶

咲かねばならないその花は 星に頼まれ目を覚ます 自由の祈りを受け取って 誰のせいでもなく白い それをみて 雪のようだとあなたは思う

5月14日の詩

夏になると去り際をわきまえたように緑の葉っぱもおしまいにしてただ目立たないようひっそり静かにしてる

5月13日の詩2 ランナー

僕はなにか弾けるような気持ちがして走り出した。 けれども行き先が決まってるわけじゃなかったし、どこにも行くべき場所はなかった。 それどころか、どこにも行けないと知っていた。 だから僕の足は自然と止まってしまった。 それでも、心の中で僕は走り続…

5月13日の詩 好きなフレーズ

世界が見せる真っ白な夢 ゆらゆら揺れる夢のゆりかご ダイヤモンドの透明な星 夕闇に似た暗い部屋 行方の知れない午前の落ち葉 名前を忘れた空の色 もう帰らない人 お別れ 補足ですが、以前Twitterでこの詩にコメント頂いたことがあり、嬉しくなってお返事を…

5月11日の詩

「計算しなさい」と聖書に書いてあったら面白いな。世界中の大学で引用されるだろう。 終わりです。こんなものは詩ではない。昨日は忙しかったのでツイートより抜粋しました。12日はすごいの書きます。

5月10日の詩 ゆうれい

あの月は、 生前の未練にさまよう、 生きながらにして亡霊。 誰がそれを自由にできる。 過去以外で何ならば。

5月9日の詩 投影

風に映せば白昼夢になる 小学校の小さな夢だ 空に映せば星を覆うベールになって 手が届かない雲の世界

5月8日の詩 メトロノーミング

誰にも見えない場所に置かれた小さな時計の針の音 それに合わせてただ腕を振り 規則正しく歩くだけ その時計の音だけ聞こえて音に合わせて腕を振る 腕を振る 腕を振る

5月7日の詩

青空の作る影はほんの一時のものだけど その色は 石に刻んだ言葉のように いつまでも残る あの山の全てが風に吹かれてしまうまで

5月6日の詩 楽しい帰り道

寒いだけの日の夜は 月ひとつ出ていて欲しい 足音の響く駅を出たら 風ばかり吹いて欲しい それは行きがけでも構わないが できれば帰り道であって欲しい その道には名前があり 退屈の反対、という意味なのだが 本当の名前はわからない 確かにそこにあるのだけ…

5月5日の詩 雲の上のおうち

プロペラの音が聞こえて目が覚めた。つけっぱなしの腕時計は朝9時で、少し寝坊したかなと思う。 寝返りをして気がつくが、見知らぬ場所だ、ここは。そういえば、寝てるときからずっと小さな違和感があった。枕の高さ、布団や着てる服の硬さなど。 布団はとに…

5月4日の詩 寝GW

そんなに救いが無いわけなので、誰もその結末を変えようとしなかったし、たぶん本当に誰にも変えることはできなかったのだと思う。良くないことが起きるというのを知りながら、何も知らないふりをして、他のことを考えた。やるべきことは何もなく、あえて言…

5月3日の詩 夜道

恐れずに 暗闇の中へもただ行くだけの人へ 捧げられる言葉の行き先も知れない それをただ見届ければ もし彼の上に星空があったとしても 北極星の保証がないことを理解できる いつまでそれは続くのだろう 色も分からない花すら愛の 灯りのない人生の夜道