いすきですのブログ

いすきですのブログです。詩人になったので詩を書くブログを作りました。よろしくお願いします。メールアドレス→isuki.poem@gmail.com Twitter→@isuki_poem note→https://note.mu/isukidesu

そこへ行こう 旅だから

俺たちのくだらない衣服は時に アルファベットに成り果てて 建造物の横でたなびいた俺たちの下賎の古鍵は時に 蟻のように歩き回り 細くのびた煙の中で息絶えた俺たちは たとえば そんなふうになるべきだったが 実際の俺たちは 何者にも成り果てず どこへでも…

【ライトポエム】去られし型よ、どうか声を

いくつかの大切な催しがあったので 私は急ぎ、そして時刻を確認した そして なにか 決して傷ついてはならぬ物のように私は 宙に 浮かべたそしてまた それは 実際に 単に 浮かべられたというに留まらず ひなたの ひなたを求めていたのやもしれぬし また陽炎の…

【ライトポエム】貧しかった母の子は

新御堂筋を走り抜けて、 住宅街に出た私は、 依然、ただならぬ振動機構にまたがって、 なにか青ざめた雲を見上げていた。こんな雨上がりの日には 雲がちぎれるように去ってゆく べっこうの熱を体に浴びて 機構はまた がたりと揺れた鉄橋の影を閃光のように通…

10月31日の詩 歯ブラシはたそがれ

しゃこしゃこと 往復する歯ブラシは 揺りかごめいてたそがれる 咳払いのような 息継ぎのような はっとした呼吸の後で目を閉じて 夢を見る「コンパクトな論文を インスタントな快楽を ニーズに叶う商品を」そうあの日 失われた平静が 書庫の奥へと向かわせた…

【詩】You Tubeで「公園」と検索したら幸せがたくさん見つかる

今日は結構たくさん人生をやりました。なすべきをなしたっていう感じですね。とはいえ、基本的にやるべきことってのは『まほうの なべ』のオートミールのように汲めども汲めども尽きることなくただ人々のお腹を満たしていくだけのようで、まだ本当にやらなき…

一週間の詩のまとめ / 詩人になったときのこと

こんにちは こんばんは おはようございます 愛する読者の皆様、今週も日曜日になったのでゴキゲンに詩を更新したいと思います!!!!!!! それにしても、もう9月ですね~。なんか蝉もめっちゃ静かだし、ここからだいたい1ヶ月ほど、クソ暑いのになんとも…

詩と軽蔑

私は詩人になると言っているのですから、 私のことを本心から侮辱し、 軽蔑して下さい。 私が本当なら失うはずだったものを、 不正によって免れたところを、 あなたは決して見逃さず、 それを私の手から確実にはたき落として下さい。 または、 その罪によっ…

一週間の詩のまとめ・原始的な死の感覚・始点と終点が同じであること

おはようございます こんにちは こんばんは 愛する読者の皆様、いつもわたくしいすきですの詩をご覧いただき、ありがとうございます。本日は、一週間書いた詩をまとめようと思います。 8月17日の詩(未完) 荷物が重くて坂はとても辛かったけど この街で…

これまでのこと

おはようございます・こんにちは・こんばんは。 愛する読者の皆様、いつもわたくしいすきですの詩をご覧いただき、ありがとうございます。見ての通りとは思うのですが、約一ヶ月間、ブログの方の更新がおざなりになってしまっていました。 いろいろあったの…

ぼくは

ぼくは哀れなゴキブリです。(自己肯定感を幾度となく損ない、また何度も立ち上がることを繰り返したとしても、ただそれだけで人が強くなるということは決してない。彼らは痛みを知る代わり、実際には負け慣れるのだ。私達に本当に必要なのものは、絶対に負…

7月15日の詩2 僕って詩人かい?

これまで歯ブラシと歯磨き粉をそれぞれ別のところに置いていたんだけど、さっき、同じところにある方が便利だと思って、そうしたんだ。(僕って詩人かい?) Copyright © 2019 Isukidesu All Rights Reserved

7月15日の詩 私からあなたへ

三つ葉はそれぞれ北東西を指していよう あなたが背を向く太陽は 新緑にあたたかく慈しみ注ぎ 帰ることのできない蟻の旅路に心ばかりの慰めを添える 日傘の四つ葉は眠り場所の名を与えられ 行き倒れた者たちの碑銘の無い墓石となる 私達は、そういうところに…

7月13日の詩 命のジオラマ

山間の 若葉の雪の夕焼けの白々しいまま錆びてゆく言葉に陰の掛かるまま眠り隠れて 星とみる 海岸と 惑星の声の両輪の集散される憧憬に駅の絵画に名を付けて行く手知らぬまま 別れを告げる 煙ゆく 常緑の磁場の航海の蓮の台に至るべき去れば都と思うまま語り…

7月12日の詩 君に

お前あんな奴らのことを絶対に許すなよ。 いいかい? あんな奴らのことまで許しちゃって「なあなあ」で人生やってもなんにも満足できないよ。 否定なしの肯定なんてくだらねぇ馴れ合いのままごとだ。 いいかい? 連中、反吐が出るって思いな。 惨めでもくだ…

7月11日の詩 研究生活

メンデレーエフの仕事みたいに この落ち葉の山を分類してさ ぼくらふたりで いまからこれは宝の山さ これからの僕ら研究に生きよう 横断歩道の3つ目の解釈 雲の形と晩ごはんの相関関係 気圧と君の機嫌 寝言の統計 共同生活の実験もしてさ ふたりで論文を書こ…

7月10日の詩 春の落ち葉

寝飽きた春の落ち葉の吹かれてさよならの声も届かない。 幾度となく踏みしめられてばらばらに、飛沫になった秋冬の、小さな名残の吹かれてゆけば、さよなら、さよなら、 さよならの練習は役に立たない、風がぐんと強く吹いて、彼も言葉も次々去って、ここに…

7月8日の詩 ポエ詩

今日はおれ、ポエ詩 ポ詩ム 詩エムのどれを書いてやろうかな〜とか思っているところにポエムポエムポエム詩詩詩詩詩ポエム詩ポエム詩詩ポエム詩を書く天才ポエムポエムポエム詩詩詩詩詩ポエム詩ポエム詩詩ポエム詩人が現れた。

7月7日の詩

どうしても行かねばならないそこに コーヒーを2杯飲んで夜に備えたが眠ってしまった 目を覚ますと列車はそこを過ぎていた これは道中オーロラの中を通る それを撮るように頼まれていた が、それは帰りがけにやればいい 光が一つもなくて これからもうカメラ…

7月6日の詩

とてもお腹が空いたので、虫さん以外なら何でもいいので、なにか食べたいと思うのですが、このタイミングで家の中にはなんにもなく、出かけるのもめんどくさく、けど昼にはまともな服を着ておでかけしなければならず、またクリーニングにも行かなければなら…

7月4日の詩 日記詩

中島義道先生の『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』という本が印象的だった。「あなたが死んだら悲しい。だから死なないで欲しい」と精一杯に訴える哲学者の姿は、人の無力を表してるようだった。けれどもその祈りの何と純粋なこと…

7月3日の詩 ふうせん

手を離れた風船が 空に逆さまに落ちていく はずみをつけて 風に吹かれて くるくる回ってどこへ行く? かなとこ雲に頭をぶつけ 目には見えない波に乗って 世界を遥かに見下ろせば 青空の果てに滞る あの風船はあの日の風船 そこからならば見えるだろうか? 手…

7月1日の詩 雨の中の会話

「まあ、良いとは言えないね。だが悪くもない。」 (立ち上がり、イスが床に擦れる音がする) 「……それにしても、自らの問いに対して、質問者もまた回答を用意しておくものだと私は思うがね。」 (一呼吸の間がある) 「あんたこそどうなんだ? 」 (この質…

6月30日の詩 夏

土砂降りのなか傘もささずにコンビニまで走って行ってずぶ濡れの人間。 電気の理論と皇帝陛下。 隣人。 また晴耕雨読。 革の財布に水玉模様をあしらって今日は新たな日曜日。 時と梅雨。 雨また雨の日に愛せと言って夏は完成する。 愛せと言わず未完のままに…

6月29日の詩 恋と目線

物言う目線が教室中にしっとり静かに張り巡らされる。それに気づかぬふりをするけど、いつまでもつか分からない。誰が誰を見てるだろう? 終盤に向けて走り始めるチェスのように遠慮のないまま駆け巡り、音をたてずにぶつかる目。独り言はチェックと同じ重さ…

6月28日の詩

響き渡る石の感覚。 拳を肩で受け止めて、 すぐに脇腹めがけてやりかえす。 奴は肘で受け止める。 骨の直撃は痛むが、 ここで怯めば危ういだろう。 お互い同じことだ。 退くという選択は無い。 だが双方がその決意を固めたことで、ここに確かに、最後に立つ…

6月26日の詩 現代詩2.0

2と2.0では色々なところに趣の違いがあるように見える。たとえば現代詩2というならそれはそれで理解できるが、現代詩2.0といわれると、現代詩1.1や現代詩3.14...といったものを想定したくなる。この意味で2.0とは曖昧で不確定な表現だが、詩というものの定義…

6月25日の詩 一多Ψ制

一多Ψ制(いったぷさいせい)…1に対してたくさんのΨを用意して対抗する制度。Ψは多ければ多いほど良いが、コストカットのためにたった2つか、せいぜい3つのΨしか用意されていない企業も多い。(例外的に、味の素や任天堂が10を超えるΨを保有していることを示…

6月23日の詩 言葉とイメージ 救い

空いた胸の悲しみの 宵の眠りの優しさの 木陰の波の最果ての

6月22日の詩 帰り道の僕

帰り道の荷物の重さをまだ覚えている。 それか、少なくとも理解はしている。 重く憂鬱な足取りの反対は、馬鹿みたいな浮かれた鮮明な虹色の夕焼け、どうしようもない虚脱感と疲労ただ帰るだけのほぼ無心の帰り道の荷物の重さやはり憂鬱な足取り、交互に足を…

6月21日の詩 ωの闘争

林檎 沈黙 ωの闘争 果ての果ての果ての果て そのまた果ての向こう側 ifのifのifのif その終わりないifの夢 幻の連鎖 一つの林檎 微笑と沈黙 終わりのこない永久の時のその果てに 一つの林檎 音のない世界の沈黙 光のない世界の陰 矛盾の果て 答えのない問と…