朝顔を育てよう 僕と君で そうすれば夏休みだ くだらないけど仕事は続けよう タバコはやめよう お酒もやめよう 夏休みに似合わないから 似合うのはそうだな 夏祭り 浴衣と花火 蝉の声 公園? それから、それから ああ 夏らしいものなんていくらでもあったは…
さよならの練習を君のためにする ああ友人たちのため さよならは良い思い出にしよう もう会うこともないかもしれないし または会うかもしれないが いずれにしても今日までの交友関係は終わり いまの友達同士という役回りを当たり前にやる日はもうこない そう…
さよならの練習 さよならー さようなら さよなら サヨナラ さようなら サヨナラ さよならー さよなら さよなら さよなら さよなら さよなら! さよーならー さよなーらー さーよーなーらー さよなら サヨナラ さようなら さよなら
旅に疲れた雨水が駆けまた然る場所で眠るように姿を消す 山 血の巡りを連想させる 理想はこのあめの恵みのように自由に流れ重力に身を任せること あるいは砂のように風に運ばれまた風の吹かない谷の底で眠ること それか宝くじで神の啓示を得て確定虹演出を見…
砂漠に果実一つ 宇宙に星一つ たった一つの月の前に二つ心が揺れ動く 二つ心の重ね合わせでたった一人で生きていく 世の中にある一つは二つ 嘘の一つ 永遠なる一つ 果実も星も永遠なる一つだが 人は必ず嘘の一つに違いない 僕は一人で二つの心を持っているし…
ジオラマ ジオラマ 奥へと続く長い道の端っこに僕は立っている。天井は高い。道幅は余裕を持って人がすれ違える程度。よく見る並の蛍光灯が等間隔で照らしているが全体的に少し暗い。足下の両わきには非常灯。ふーんここがジオラマなんだと感心しながら僕は…
平地にいくら水を注いでも、 無秩序に流れ去ってゆくだけだろう。 我々は、 平地に溝を刻み込むことで水の流れを制御し、 その行く末を正しく見届けなければならない。
欠片ちりぢり散りばめて 形にならない意識の破片 寂しい夕暮れ冬の図書室 愛の言葉を探していたよ 知らないことがたくさんあるとわかったけれど どうしてここには自分一人しかいないのだろう 空はすっかり焼けていって こんな遅くに図書室に、一人でいてもい…
別バージョンも書いて結論が出せなくなった 証明されない月の行き先暮れた後の夜のはじまりさめざめ深く暗くなってゆく空だけど私が眠ることはない 夜の空にただ一人なのは月の方ではないだろうが誰の言葉も月まで届くことはないそれでもこの大きな星が強い…
証明されない月の行き先 暮れた後の夜のはじまり さめざめ深く 暗くなってゆく空に あかりの落ちた部屋の中にも 豆電球がひとつ灯れば いわば夕日だ、月でなく その日の終わりに夢見るものを 決して夕日は見送らないが 夜の空にただ一人なのは月の方ではない…
隙を見つけて頭はひとりでに動きはじめる。 僕はそれをただ傍観する。 欲しがるものを与えてやらねばならないからだ。 繰り返される破滅的なシナリオの、 枝葉の果てまで追いかけて、 行き先は全て地獄と決められていることを悟る。 でも本当は、 僕はそれを…
悲しみは無色透明な君の真心
その時ぼくはもう何も考えなかった。視界は右へ左へ大きく動き、同時に激しく小刻みにも揺れた。真っ赤なランプが点灯してサイレンが鳴り響く。通信はとっくにロストしていた。その時、ぼくは宇宙にいたのだ。落ちゆく船の中に。 ぼくは未完のミッションを抱…
ほとんどいつも僕は無(偽物)になっている。僕は無(偽物)にならないと生きていけなかったんだ。 でも、時々ほんとうに有(本物)の人を見ると、やっぱりすごく羨ましいな
僕は小さくため息一つ 丘の上へ駆け上がって 夕日を見るのが好きだった じりじり揺れる沈む夕日は どうしようもなく大きな力そのものに見えた 済んだ言葉が心の中で繰り返される 君の声で繰り返される 返事はどうすればいい なんて返せば100点だろう 迷う心…
涙なんかに騙されるな 君はそんなんじゃなく、信じたものを愛せ と いつか君はそう言ったよね それがこんな意味とは思わなかった 君は ああ 裏切ったんだ 本当のこと 僕には秘密にしていたね それがとても悲しいけれど もう全部 過ぎたことだ いまさら一体何…
ビーチサンダルをぶん投げると空中で爆発四散した。この破片のひとつひとつが銃弾のように危ない。 あのビーチサンダルに未来はなかった。だから俺は最後の役割として、彼をダイナマイトにしたのだ。俺は元国家認定ビーチサンダルダイナマイトマンで、未来の…
行かないでと叫ぶこと。煙のように消え去ること。星の見えない地下室の夜。お別れ。 泣きそうな声で君が行かないでって叫ぶから 僕は今すぐ愛してると伝えたかった 今から僕は旅に出かける この声も届けることはできないけれど どうか君は心配せずに強く生き…
星の落ちるのを見守ること。あなたのために歌うこと。優しい風のある丘で咲く花。お別れ。
死んだ山に連なること。無償の愛を受けること。目を覆いたくなる夕暮れの詩。お別れ。
やかんがグラグラ言って 寒い教室 冬の学校
collapse. collapsecollapse崩壊 collaps崩壊あなたと 崩壊日本語collapse詩 愛せ愛せとあなたは言った 雪を戴く山に向かって 愛せ愛せと言った声は、 声は空に消えたすぐに風が、 風が吹いてかき消した。 消せそれをいま直ぐに、 あなたの祈りはあなた以外…
ああ君 地獄に落ちた君 俺の最高の友達みたいなやつ。 あれから一度の便りもないが、 今度は地獄でカルトでも始めたかな。 悪魔たちと結託して、 吐き気を催す悪事のイノベーション。 お前の次やる最低なことは想像もつかない。 ああそうだ。 ハイエナみたい…
あの日きみを救った街が炎の下に消えてゆく。かげろうだけをそこへ残してゆらゆら、悲しみになった思い出すべてが風に乗って消えてゆく。 一人で君はこれから生きて助けもなしに歩いて行け。とてもあつい炎の雨をたった一人で進んで行け。
右のポケットに気持ちを隠して、 ぽろぽろ降ってる雨の中、 そっと僕は表に出た。 本当に、 歩くほどに気がかりで、 どんなことにも感動しないし、 踏みしめるほど違和感だ。 まだ答えは知らないが、 こんなものならおかしいと思う。 美しさが全く欠けてしま…
なにか食べたい。なんでもいいが、美味しいものがいい。だが実際は、食べるかわりに、私は眠るのだ。また反対に、多くの場合、少しでもいいから眠りたいときでさえ、私は起きて、食べはじめないといけなくなる。 さて、全くもって同じ調子で、彼はといえば、…
『君は地獄から...... があれほどショッキングだったことを思い出した。 あれが運命的になってしまったらしい。 反対に考えると、なぜ僕は一人だったのだろう。 周りを見渡す勇気がなかったか、人の心に踏み込む自信がなかったのだろうか。
バックアップをとったから端末の全部のデータを消した。すると次の瞬間、バックアップまでとったこれらのデータが不意に全部どうでも良くなってしまった。 ぽたぽたの雨に傘も持たずに歩く夕方4時の雲の下の男。学校が終わったあとみたいな子供の声。
絶叫のような月の感覚 あの日のことを思い出させて 空へ何もを浮かばせる 近づけばなお危険極まる夜の心臓 自由が彼の恐れになる あの明瞭なる共鳴する月の感覚
べっとりと血糊のような暗闇に、 落としたペンが沈んでゆく。 ああ、これでもう僕は、 何も書くことができなくなったな。 公園のベンチに寝っ転がって僕は、 計算の続きのことを考えていた。 (紙もペンもなく、あれを終わらせられるだろうか。) 故郷の夕日…