6月28日の詩
響き渡る石の感覚。
拳を肩で受け止めて、
すぐに脇腹めがけてやりかえす。
奴は肘で受け止める。
骨の直撃は痛むが、
ここで怯めば危ういだろう。
お互い同じことだ。
退くという選択は無い。
だが双方がその決意を固めたことで、ここに確かに、最後に立つ者はどちらか一人でなければならなくなった。
これは矛盾だろう。
矛盾を解決するのは暴力だ。
はじめからこうするつもりではなかった。
だが理由も忘れた理由によってこれはどうしようもなく開始された。
無論、理由は今となっては不要だ。
ただ、倒せばいい。
また、倒さねばならない。
体中が痛むが、それは相手も同じことだった。
こいつとはこれが最初ではない。
これは何度も繰り返されてきたものごとの一環に過ぎない。
……ああ、暴力は矛盾を解決しなかった。
最後にはもう、
互いが立ってはいられなかったのだから。
それでもまだ、やらねばならない。
この憎しみに終わりはない。
怒りも。